北後志消防組合積丹支署(播磨誠支署長)は7月14日(月)から16日(水)までの3日間、技術向上と余市警察署との連携強化を図ることを目的とした水難救助訓練を美国漁港で実施しました。
積丹町における昨年の水難事故は、過去20年間で最多となる10件発生し、事故原因は遊泳中の溺れ、ゴムボート船外機の故障、離岸流や強風の環境起因によるSUPの帰還不能やカヤック転覆など多種多様でした。
積丹支署に水難救助隊設置はありませんが、消防隊として可能な限りの救助活動を実施するため、平成24年よりライフセービング技術を基本に水面救助技術習得のほか、令和4年よりB&G財団防災拠点事業で配備された救助艇を活用し、沖に流された要救助者を救助艇により救出するなど活動の幅を広げています。
訓練では、レスキューボードなどによる溺者救助、水没不明者の水面検索などを行ったほか、15日(火)、16日(水)の両日には余市警察署員も参加し、救命浮環やスローバッグによる救助訓練、救命胴衣の浮力確認などを実施しました。
「車両が海中転落し、2名が水面に浮かび1名が不明」の事例を想定し、消防・警察が協力し要救助者を救出しました。訓練後には、それぞれの知識・技術や現場対応などについて確認・意見交換をし、有事に備えました。
訓練企画者は、「水難事故に備えて要救助者の安全迅速な救助及び隊員の受傷事故を絶対に起こさないよう技術向上に努めている。体調不良や飲酒後の入水はしない、気象海象の確認や携帯電話など通信手段の確保、ライフジャケットの着用などを心掛け、積丹ブルーでのマリンアクティビティを楽しんでほしい。」と話していました。